三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

避けるべきはスロープレーに繋がる無駄な動き

ゴルフ規則は、まず第1章の「エチケット」から始まります。
そして「この章全体に通じる基本的な考えは、コース上にいる他の人に対しても常に心をくばるべきということである。」と 定められています。


つまりゴルファーであるなら、常に同伴者にはもちろんのこと、前後の組や隣あったホールのプレーヤー、コースの作業員などの動きに注意を払っていることが求められます。


プレーヤーがこの注意を持つことができていれば、この章に定められた「安全の確認」は当たり前にできることです。
つまり

① 練習スイング(素振り)の際に近くに人がいないかどうか確認する。
② 前の組に打ち込まない。
③ 隣のホールなどに打ち込んだ場合は、大きな声で「フォー」と叫ぶ。


などですが、ここで案外やりがちなのがティーインググランドなどで、素振りをする際に同伴者に向けてクラブを振る行為です。
万一、ダフったりして地面の中にある小さな砂粒を打ってしまう場合もあり、そうなると前方にいる同伴者にけがをさせる恐れがあります。
素振りは、誰もいない方向に向けて振るのは、絶対に必要なことです。


のプレーヤーに対する心くばり」では、「むやみに動いたり、話し合ったり不必要に音を立てたりして他のプレーヤーのプレーの邪魔になるようなことをしてはならない。」とありますが、これらも案外守られていません。
特に目立つのが、後続組がティーインググランド近くに来て、前組のティーショットの際にも同伴者との会話を止めない行為です。


また「他のプレーヤーがプレーを始めようとしているときに、プレーヤーはそのプレーヤーの球の近くや真後ろ、あるいはホールの真後ろに立ったりしてはならない。」と定められていますが、この規定も平気で破るゴルファーは多いように感じます。


そして一番私が重要だと思えること、つまり「プレーのペース」が、この後に書かれています。
「前の組に遅れないようについて行くことはその組全体の責任である。」と定められていて、同組の1人だけがスロープレーであっても、同組全員の責任になってしまいます。


スロープレーが組全体の責任と規定してあるのは、スロープレーが後続組以降の組にも大きな迷惑をかけるからです。


一般的にゴルフ場の通常営業では7分間隔のスタートになります。早朝プレーや薄暮プレーを別にすると、先頭の組が8時スタートだと仮定して、8時台に9組、9時台に8組、10時台に9組がスタート枠として予定されます。


つまり、アウト・インそれぞれにスタートだとすると、1日26組×2=52組がプレーする組数になります。
ただし、フルにこの組数を入れると、ハーフで2時間20分かかったとして先頭の組がハーフを終えてクラブハウスに帰ってきたとき、前に7組がまだスタートを待っている計算になり、7組×7分=49分待ちになる計算です。


この時間を昼食休憩に充てる場合が多く、余裕を見て50~60分待ちになります。
つまりこのペースで先頭組が2時間20分ペースでハーフをラウンドすると仮定したら、1ラウンドの4時間40分+60分の昼食休憩で、ホールアウトしてクラブハウスに帰ってくるのは、8時の5時間40分後=13時40分になります。


この計算で行くと、先頭の組から2時間50分後にスタートした最終組は
13時40分+2時間50分=16時30分となり、熊本の11月の時期ではギリギリ太陽が残っている時間にホールアウトできる計算です。


しかし、途中の組が1組でも5分遅れると、道路の渋滞と同じく、次々に遅れが発生してしまいます。


この5分の遅れは、各プレーヤーが気を付けていれば発生しませんが、遅れに無頓着なプレーヤーが1人でもいると5分程度はすぐに1人で使ってしまします。


例えばティーショットの後に、最後にクラブを持ったまますぐにカートに乗り込む場合と、3人を待たせて後ろでクラブを収納してから乗り込む場合とを比べると、少なくとも5秒近くは時間のロスをするはずです。
乗り込む席もティーインググランドから降りて、一番近くの席を空けている配慮を同伴者がいていればまだしも、ぐるりと回って乗り込む場合は5秒のロスでは効かないはずです。


ホールごとにこのロスをするとしたら、18ホール×5秒=90秒=1分30秒を無駄に失ってしまいます。
このほかセカンド地点や三打目地点でも同様なことをするとしたら、パー5の4ホール×2回+パー4の10ホール1回=18回 つまり1打目と併せると3分間のロスを発生しています。


こんなプレーヤーは途中の要領も悪く、クラブを球のところまで持っていかずにライや距離の確認後にクラブを取りに帰ったりするケースも多いようです。
こんなプレーヤーばかりが4人いる組だと、あっという間に10分以上のロスを気づかないままに生じてしまっているのです。


箱根駅伝の予選会で、各大学の出場選手は1人ずつが「1秒を絞り出せ」を合言葉に走っていました。
1人の1秒が結果的に本選出場を果たせるかの分岐点になるのを知っているからこそです。


たった1人のゴルファーの何も考えていない、その無駄な動きが結果的に後続組に大きな迷惑をかける恐れがあることを、ゴルファー全員が肝に銘じておくべきです。


ゴルファーにとって一番恥ずべきことは「スロープレーに繋がる無駄な動き」だと私は思っています。