三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

パットは大事 しかし、、、

プロとアマチュアとの技術の差は全てにおいてありますが、一番私が感じるところがパターを打つ距離感の違いです。


アマチュアはパットの重要性を認識できないゴルファーが多く、パター練習はスタート前の練習グリーンで4~5分転がすだけが一般的なように見受けられます。


中には自宅の練習マットで毎日パター練習をしているという人もいますが、本物のグリーン上で様々な距離を練習する機会が少ないのがアマチュアたる所以です。


昔から「パット・イズ・マネー」と言われるくらい、プロにとってのパットの重要性は他のショット以上に高く、1打で大きく順位が変わるゴルフという競技の特性から、決めきれないパットでは勝負になりません。


アマチュアが5mのバーディーパットを前にすると、2通りの考え方が生まれます。
まず1番目は、チャンスと思い「ネバーアップ・ネバーイン」の格言通りに、いつもより強めにヒットしてしまう場合です。
入れば良いのですが、オーバーすると途端にチャンスが一転して3パットするピンチに変わります。


2番目は3パットしないかなと恐る恐る距離合わせして、パーを拾うという場合です。
パターの距離感の乏しいアマチュアであれば、この方法が絶対にお勧めです。


アマチュアはスコアをロスしないというところに主眼を置くべきで、スコアを伸ばさなければならないプロとの違いはそこにあります。


プロにとって、どんな距離であってもバーディーパットはチャンスになりますが、そこには冷静な読みも加わります。
10mを越える長い距離のパットは距離感を優先し、あわよくば入れたいけど3パットは避けるという戦略を立てます。
10m以内のバーディーパットであれば、基本は狙う距離で、やはりオーバー目に打つのですが、外しても返しをきっちり入れる距離感で打ちます。


この距離感がアマチュアとの大きな差であり、それは練習量の差から生まれています。
アマチュアで数時間ずっとパター練習だけをする人はまずいないと思いますが、プロは見えないところでそうした練習をしているから距離感が養われるのです。


永久シードを取ったFプロが1日8時間もパター練習をしていて、周りの人から「そんなにパター練習ばかりして飽きませんか?」と尋ねられ、「仕事ですから」と答えた有名な話があるくらい、プロのとってもパット練習は避けて通れないものです。


バンテリンレディースの練習グリーンでも、他のプロが練習している中に入ってきて、グリーンの端から端まで使ってロングパットの練習を始め、他のプロがFプロの邪魔にならないように遠慮していたのを見ました。
特にこのときは下位スタートだったので、周りが実績がないプロだったのも理由でしょうが、小橋プロが隅っこのカラー付近で球を転がしているのと対照的に、堂々と真ん中を使っているFプロに驚かされました。


話しが逸れましたが、それくらいパターでの距離感を養うということは重要なことなのです。
距離感というのは感覚であり、バックスイングを〇cm引いて打つという機械的なものではありません。
見た目と上り下りなどの読みをベースに、練習量で培った経験をプラスして、打ち出す方向と強さを決めるのです。


スコアを伸ばさなければ勝負にならないプロと、スコアを極力崩さないことが目標のアマチュアの大きな差が、パットの打ち方だといえます。


だからこそ、プロのショットが打てないアマチュアがプロの真似をして、延々とグリーンを読むのは時間の無駄だと言いたいのです。
入れるためにはしっかり読むこともアリなのですが、もともとそんな練習も技術もないアマチュアであれば、他人のパットの際に準備しておけば、そんなに時間をかけずにパットに挑めます。


要はカップを中心にした50cm四方の円内に運べれば良いのであり、そのくらいのイメージはプロのように時間を掛けなくとも、誰でもできるはずです。
入ればラッキー程度の気楽なパットのほうが、よりカップに近づいたりカップインしたりしやすいのもまた事実なのです。


リズムの良い流れるようなグリーン上での同伴者との阿吽の呼吸が、本来は必要なはずで、そんなラウンドであれば、皆が気持ちの良いラウンドになれます。
たった1人のプロの真似をしたがる愚か者のおかげで、他の同伴者はもちろん、後続組にも余計な待ち時間を作ってしまう迷惑を考えてほしいものです。


1人がグリーン上で10秒余計な時間を取れば、1ラウンドでは3分を無駄にする計算です。
たった10秒と侮らず、その時間を必要なところに回せばよいはずです。


グリーン上でのプレーが遅い人は、全てのプレーが遅いような傾向にあります。
「プレーファースト」は全ゴルファーの義務なのではないでしょうか。