三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

女子プロの過酷な戦いの始まり

今日で10月は終わりです。
今週のLPGAツアーは、11月3日(金)から茨城県の太平洋クラブ美野里コースで「TOTOジャパンクラシック」が開催されますが、この大会は全米女子プロゴルフ協会公式戦になり、JLPGAからは35人程度しか出場できないため、小橋絵利子プロはお休みの週になります。


しかし、今日から賞金ランキング71位以下(10月29日現在)の選手にとっては生き残りをかけたセカンドQTの戦いが始まるのです。


29日の最終日が天候不良で中止になった「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」の結果、大会前の70位から71位に転落した蛭田みな美プロも今日から3日間の戦いに挑みます。
蛭田プロは三菱電機レディスの初日は1アンダー13位タイでの好発進でしたが、2日目に6オーバーを叩いてしまい予選落ちでした。


蛭田プロに代わって賞金ランキング70位に滑り込んだのは熊本出身の一ノ瀬優希プロで、この大会は初日1オーバーだったのですが2日目に4アンダーを出し通算3アンダーで10位タイになっています。
この結果、賞金額を加算できなかった蛭田プロに対して一ノ瀬プロは1,035,000円を加算し、蛭田プロを26万円あまり上回ってセカンドQT免除資格を得たのです。 


タラレバですが、最終日が中止にならなかったら一ノ瀬プロのスコアがどうなったか分からず、プレッシャーの中でのラウンドで順位を落としていたかもしれません。
ゴルフは「運」も大きな要素なのです。
ちなみに話題のアン・シネ選手も賞金ランキング70位内に入れず、セカンドQTに回っています。


さてQT(クオリファイング・トーナメント)について少し調べてみました。
QTとは来年度のLPGAツアー(ステップアップツアーも含む)への出場資格の順位を決定する大会です。


今年度のQT順位を見れば、1位の三ヶ島かなプロから353位まで選手の順位が定められていて、例えば小橋絵利子プロは31位にランクされています。


レギュラーツアーは大会によって違いますが、ほぼ100人程度が出場して開催されます。
うち50人が賞金シード選手に参加資格があり、その他は永久シードや複数年シードの選手、ツアー優勝資格、主催者推薦の選手、今年度から新しく始まったいわゆる第2シードの選手などを除くと、QTの上位35位程度までの選手にほぼ出場権が与えられます。


つまりQTランキングを決定する大会がファイナルQTであり、ファイナルQTにたどり着くためにはファーストQTからの4ステージの長い厳しい戦いがそこにあります。


ファーストQTは既に終了していますが、3会場で310人ほどの挑戦者のうち68人の選手が今日から始まるセカンドQTへ進んでいます。
なお、ファーストQTに参加してもアマチュア資格は喪失しませんが、セカンドQTに出場するとアマチュア資格を喪失します。


セカンドQTは今日から4会場で3日間のストロークプレーで実施されますが、出場資格はファーストQT通過者とLPGA会員です。
つまりツアーシード権やサードQT・ファイナルQT免除資格のないプロは全てセカンドQTからの挑戦になるのです。
今日の参加者は389人ですが、昨年は367人中168人がサードQTへ進んでいます。


サードQTは11月21日~23日に2会場で行われます。
参加資格は、セカンドQTの通過者と、今年のステップアップツアー優勝者や賞金ランキング70位以内のセカンドQT免除者です。昨年は2会場で196人が挑戦し、92人がファイナルQTに進んでいます。

ちなみに昨年の小橋プロは、ステップアップツアー優勝のセカンドQT免除資格でサードQTに出場し、9オーバー32位でファイナルQTへ進んでいます。
また今年のステップアップツアーで賞金女王争いをした福山恵梨プロはサードQTでは10オーバーでしたが、12人いた同スコアの中、最終日のスコアで3人がカットされてしまい、その中に入るという不運でした。


今年のファイナルQTは兵庫県の有馬カンツリー倶楽部で11月28日から開催されますが、サードQTまでの3日間競技とは異なり4日間競技になっています。
ファイナルQTへの出場資格は、サードQTを通過した選手とその年度の賞金シード選手で翌年度の賞金シードを失った選手たちです。


昨年はファイナルQTには102人が出場し、4日間のストロークプレーで順位が決定しています。
ファイナルQTでの順位がほぼQTランキングになるのですが、2人ほど外国籍の選手が登録をしなかったためか抜け落ち、100位辺りの順位が2つ繰り上がっています。


QTランキングは352位まであるのでファイナルQTへ進めなかった選手もランキングされているのですが、先ほど書いた福山プロは103位にランキングされていて、サードQTでの最終日のたった1打(トータルスコアは同スコアだったが、同スコアの場合は最終日のスコアで順位が決定する)が結果的にレギュラーツアー参戦ができなかった原因になっています。


テレビなどでは賞金ランキング50位を巡っての争いが話題に上りますが、その陰ではたくさんの選手たちが1打を巡って悲喜こもごもの争いをしているのです。