三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

練習しないで上手くなるはずがない

 今日の熊本は昨日の雨が早朝は残っていましたが、お昼の現在は止んで曇り空が広がる天気です。
 昨日から気温が低く、室内でも暖房をしようかと思うほどで、まだ寒さの戻りがあることは予想外でした。


 さて、最近はYouTubeやブログなど無料でゴルフの知識を簡単に手に入れることができますが、以前は週刊誌や月刊誌のゴルフ雑誌を買わなければスイングなどの情報は手に入りませんでした。


 私がゴルフを始めた30年前は、ゴルフに関する情報はそうした雑誌に頼るしかなく、情報量は現在の100分の1以下でしたが、その少ない情報を元に練習場で試してみて「合う」「合わない」を決めていたものです。


 ゴルフは上達が遅いスポーツだと言われますが、ほとんどの初心者の勘違いが自分が知らない魔法のやり方で簡単に上手く打てるようになるという錯覚です。
 またある程度練習場で打てるようになると、コースでも打てると錯覚することも同様で、その理由がゴルフという競技が厳密な意味での対戦競技や記録(計測)競技ではないからです。


 対戦競技だと身近の人と対戦することで自分のレベルが分かりやすく、計測競技では持ちタイムという勘違い出来ない冷酷な現実を目の前に突き付けられるため勘違いなどしたくても出来ないためですが、ゴルフはそのどちらでもなく打席の目の前で打っている老人が70台のスコアで回ることをスイングだけでは推し量れないためです。



   

(競技には球技などの対戦競技と陸上・水泳などの計測競技があります)


 ほとんどのゴルファーは、練習場で偶々ある良いショットが打てると「プロのようなショットが打てる」と勘違いしてしまい、PGAのトッププロになれるかもと夢想してしまいますが、これらはある意味練習を続けるモチベーションになるため、悪いことではありません。


 もちろんゴルフには「スコア」という自分の位置が客観的に分かる物差しがありますが、このスコアはラウンドして初めて分かることであり、練習場では自分の偶々のショットに酔いしれてしまい、自分の真のレベルが分からないから「勘違い」を数多く生み出してしまいます。


 その勘違いの1つがレッスンに通えばすぐに上達できる、それもプロのようなショットが打てるようになると勘違いしている人は結構いるものですが、もし部活経験者であればその頃の部活練習量と現在のゴルフに取り組む練習量とを比較してみてみると、ゴルフの上達がそんなに簡単なものではないと理解し易いはずです。


     

(私がいた高校の吹奏楽部は朝練・昼練・夕練と空いた時間は常に練習していました)


 いわゆる強豪校といわれる学校の部活は、朝練から始まり放課後の練習や体力トレーニング、それに続く自主練、休日は朝から練習試合、偶にある練習休みの日さえもコソ練するなど上達するための練習量は半端ないものだったはずです。


 強豪校でなくても、それなりのレベルの学校であれば多かれ少なかれ似たようなもので、週1~2回の練習しかないような部活は、間違いなく弱小チームだったはずです。


 それなのに社会人になって始めたゴルフでは、せいぜい週1~2回の練習場通いで留まり、コースへ出る回数も月1程度であれば良い方ですが、その程度で上達できるほど甘くないことは部活を思い出してみれば分かることです。


 校内でレギュラーの位置を掴むためには、ライバル以上の練習をするのは当たり前で、同じ練習量では才能がある方が上に行くのは当然の結果になります。
 そんな学校の部活で毎日2~3時間の練習をしてもレギュラーになれるレベルには程遠かった人が、ゴルフに関してはわずかな練習時間で上達できると考えること自体が不思議なのです。 


 ただそうはいってもたっぷり時間がある学生時代とは違い、社会人になると趣味に使える時間が少なくなるのは当然なので、少ない時間を効率的に使う方法を考える必要があります。


 駅のホームで傘をクラブ代わりに使って素振りするような迷惑行為はダメですが、勤務先のトイレの大きな鏡の前で手ぶらで素振りする程度は誰でも経験があるはずです。
 以前に聞いた話では、自宅の中に布団を重ねてアプローチの練習が出来る環境を作っていた人もいたし、過去の知り合いの中には自宅の裏庭に狭いながらも芝を張ってアプローチ練習場を作っていた人もいました。


 「プロより強いアマチュア」と呼ばれた故中部銀次郎氏は、スイング中に頭が動かないように壁に頭を押し付けて素振りする練習をしていたそうで、これなどは私も真似してパットの素振りに取り入れています。


 つまり上手くなろうと思うのであれば、それだけ練習をする必要があり、それは何も打ちっ放し練習場で球を数多く打つだけではなく、週1のペースでラウンドすることでもありません。
 自分なりの練習方法を考えることが大事で、社会人ゴルファーほど生活の中にあるいろんな動きをゴルフに結び付けて練習することが必要になるのです。


 プロや上級者に教わるとすぐに打てるようになると安易に考える人は多いのですが、いくらプロから正しいスイングを教えられてもそれをものにできるかはその人のその後の練習量によるもので、教わってお終いではレッスン料は無駄な投資になってしまいます。


 上手くなりたいのであれば練習あるのみであり、以前のあるトッププロはオフの期間に1日8時間のパター練習を黙々とやっていて、それはゴルフは仕事だから8時間労働は当たり前という考えだったと聞いています。
 アマチュアにはそこまでの練習は無理ですが、少なくとも上達したいのであれば練習は必要で、練習もなしで理屈を捏ねるだけでは上達など無理だということです。