Tee It Forward
今日の熊本は雨模様ですが気温は高めで、終日雨の予報ですが、いわゆる冷たい雨にはなっておらず、朝のうちはエアコンも要らないほどで、季節が徐々に春に向かって進んでいる感が持てるようになりました。
ただ日差しが無いため気温は上がらず、昼頃からエアコン暖房は付けましたが、寒さの度合いが全く違うようだと感じています。
さて、私は最近では阿蘇ハイランドのラウンドが多くなりましたが、ここは人気が高く、平日でもシニア層を中心に来場者が多いゴルフ場です。
シニア層に人気がある理由が、まずパブリックのゴルフ場で予約が取りやすく、併せて平日は5~6千円程度と料金が比較的安価であること、コースの総距離はRTで6170y、BTが6635yと一般的な距離ですが、シニアティーはホールによっては50yも前にあるなど、飛距離が落ちたシニア層に優しい距離設定になっているためだろうと推測しています。
ゴルファーの中には、距離原理主義というべき思想を持つ人が少なからずいるようで、好スコアを出しても「フロントティーから出したスコアだから」と謙遜する様子も時々見受けられます。
過去には、90が切れないのに常に「BTでやろう!」という距離原理主義者がいましたが、私は何が楽しいのだろうといつも思っていました。
RTからでも90を切れないのに、BTからプレーするとパーを一個も取れない羽目になるのは目に見えていて「100叩きするのになんで?」といつも訝ったものです。
こうしたゴルファーの理屈は「コース設計上、BTからプレーするのが本来のあるべき姿」という凝り固まった考えであり、「ゴルフを楽しむ」どころか「ゴルフで苦しむためにプレーしているのでは?」と感じていました。
チャンピオンコースのBT使用だったら普通に7000yオーバーになり、パー4は400yオーバーが一般的です。
250yの飛距離が出るのであれば、パーオンの可能性はありますが、RTでも90が切れないのであればショット力・ショートゲーム力が劣っているのは明白で、だったら7000yで100は切れないことになります。
飛距離が出なくても上級者はBTもRTもそう大きなスコアの違いはないもので、それは距離の如何に関わらず最終的にはショートゲーム力がスコアに直結するからです。
それなのに、90が切れないレベルということはショートゲーム力がないため、BTからのプレーになると1打余計にかかってしまうことになり、当然のように100オーバーとなってしまいますが、それで果たして楽しいの?と私は思ってしまいます。
プレーが早ければ周囲に迷惑をかけませんが、私の知る限り、こうしたゴルファーはスコアが大崩れして途中から投げやりになってしまうもので、高額なプレーフィーを無駄にしているのは自業自得でも、周囲の同伴者などに迷惑をかけてしまいます。
USGA(全米ゴルフ協会)ではスロープレーを防ぐことも意図して、より前方のティーからのプレーを以前から呼び掛けている聞きました。
ドライバーの飛距離に応じて、それぞれが選択すべきトータルヤーデージの指針も出していて、それを見ると案外と推奨される距離が短めだと分かります。
この表を当てはめてみると、阿蘇ハイランドのRTでもドライバーショットの飛距離が250yは必要ということになり、私の飛距離220yではオーバースペックなコースになってしまいます。
もっともスコアは飛距離ではなく、最終的にカップインするためのグリーン上でのパット力ですが、そのパットを入れる距離に寄せるアプローチ力であるとも言えます。
先に上級者は距離に関係なくスコアは大きく崩さないと書きましたが、それは100y内のショット力とグリーン周りのアプローチ力、そしてグリーン上のパット力があるためで、この部分は距離の長短には関係がない部分だからです。
つまり残り100yの3打目も残り10yの3打目も同じ1打であり、最終的にはどれだけ寄せ1を安定して取れるかという部分であり、そこが上級者とアベレージゴルファーの大きな違いになるものです。
そうはいっても、最初からパーゲットの見込みのない場合、より距離が短い方がグリーンオンする確率は上がるもので、確実にパーオンして2パットを繰り返せればパープレーも夢でなくなります。
100が切れない、90が切れないゴルファーほど、70台・80台のスコアに慣れる必要があり、そのためには距離が短く平坦なゴルフ場でプレーをすることで、そうしたスコアへの慣れを作っておく準備は重要です。
熊本には入門者用のゴルフ場として「百花園G」がありますが、パー64なので初級者でも100切り出来やすく、90台や80台のスコアが出せることになり、100切りは当然という意識が作れるようになります。
まず身の丈にあった距離のゴルフ場で、好スコアが出せるようになるまで繰り返しラウンドすることが上達への近道だと私は思っています。
間違っても初級者のうちは、BT使用を避けておいた方が無難だということです。