三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

最近のスロープレーの原因の一つは

 今日の熊本は雨が降りそうな曇り空ですが、気温は朝でも4℃ほどでそこまで凍えてはなかったものの、逆に日中の最高気温は10℃に満たない一桁の7℃のため、今日は寒い一日になっています。


 さて一昨日・昨日と菊池CCでラウンドしましたが、前半のアウトはトップスタートでありそんなに急がなくても1時間10分ほどでラウンド出来ましたが、後半になるとインスタートの組の中に混じってのラウンドになったため、一昨日が2時間半を超えるペース、昨日が2時間弱のペースになりました。


 一般的には4バッグで2時間というのがハーフでの目安になる時間のようで、カートのナビにも「ハーフ2時間以内で!」という注意書きが出ていましたが、私はカート利用でコース内乗り入れ可能な場合、100前後ペースの4バッグでも1時間40分あれば十分だと思っています。


 道路上の車の流れとゴルフの流れは同じであり、どんなに各人がスムースな進行を心がけてもたった1人のスロープレーで、後続組には渋滞が発生してしまいます。
 車の運転の場合は、最高速度の制限はあるけど最低速度の制限は高速道路以外にはないため、ノロノロ運転は傍迷惑になるもののそれ自体を取り締まる行為ではなく、安全運転だと主張されればどうしようもありません。


 しかし、ゴルフ規則には進行が速すぎることへの罰則はなく、逆にスロープレーには罰則があるもので、現在では2019年のルール改正で「レディゴルフ」(準備できた者が先にプレーする)が推奨されていて、これもプレー時間の短縮を目指す目的であり、ゴルファーとしてのプレー時間短縮はいわば義務になっています。


 以前は初心者がラウンドする際は、上級者に一緒にラウンドしてもらうことが当たり前だったので、マナー違反やスロープレーには激しく注意されたものです。
 昨今は、他人に注意するという風潮が薄れてしまい、ゴルフ場でもマナー違反者やスロープレー者が同伴者にいても、なかなか注意出来ず見て見ぬふりをしてしまいがちです。


 ネットの掲示板などにも「同伴者でもない別の組から注意された」と憤るコメントがあったりしますが、憤る前に本人が注意されるようなことを気付かずにやっていることを理解すべきです。

(「アプローチ禁止」と表示がある練習グリーンで、誰も見ていないと思ってアプローチ練習しているマナー違反者ですが、私は特に注意はしていません)


 一昨日の4バッグの前組は、3人が1人の同伴者のプレーが終わるまで傍で見ていて、その後4人でカートに乗って近くの次のプレーヤーの球の場所まで移動する様子が見られました。
 よほどミスショットで1人目が手前から打つのであればこの動きも分かりますが、ほぼ似たような位置から左右に散っている球の位置にカートで乗り付けなくても、クラブを持って自分の球の位置で待機し、プレーの順番を待つ方がスムースな進行になるはずです。


 想像するに、カートのナビにピンまでの距離が出るため、カートを自分の球の位置に動かして正確な距離を知りたいということなのかなと思いますが、もともと残り距離を正しく打てる技術はなく、止まった地点でのカートのナビが示す残り距離と自分の球の位置の差を差し引けば自ずと候補になるクラブは分かるはずで、1本のクラブに決めるのでなく2~3本の候補のクラブを持って行けばよいだけです。


 ゴルフ場には、コースの中にグリーンまでの距離を示す表示がほぼあるもので、それはコース両端の目印が付いた木や表示杭・もしくは地面に埋め込まれたプレートだったりとまちまちです。
 距離計が無い時代はキャディー付きの場合はキャディーが大体の残り距離を教えてくれていましたが、セルフプレーの場合は残り距離を目印を元に自分で計算し、使用クラブを選択したものです。


 つまりスロープレーの原因の一つが、ナビや距離計という便利なツールが出てきたことも関係しているように感じています。


 1人予約などで時々見る光景が、手ぶらで球の位置に行き、レーザー距離計でピンまでの距離を計測し、またカートに戻ってクラブを取りに来る動きで、これは止まった場所でアバウトな残り距離は分かるはずで、自分の球の位置に行く際に候補のクラブの前後の距離を打つクラブを一緒に持って行けば全く問題ないのに、こうした動きをするのは距離計に頼るゴルファーの特徴です。


 以前だったら、上級者から「3~4本のクラブを持って走れ!」と怒鳴られる動きですが、誰も注意しないから本人は無駄な動きをしているとは思いもしません。


 ナビで残り距離をいちいち正確に確認して、結果はその距離を打てないことは「ゴルフあるある」ですが、もう一つスロープレーに繋がることが、「自分の飛距離を把握していない」ことです。


 一昨日は300y離れた位置に前々組がいましたが、それでも前組はティーショットを打たず、よほど飛距離が出るのだろうと横で期待して見ていると200yも飛んでいないティーショットになったことを目撃してしまいます。


 昨日もこれは日記に書きましたが、残り300y打ち上げのセカンドで、グリーンが空くのを待つ前組を見て、さすがにデシャンポーでも難しいのではと思って見ていましたが、案の定チョロ気味で、結果的にはその位置では私がティーショットをまだ打てない距離になってしまいます。


 その後はティー横で前組のティーショットを毎回のように見ることになったのですが、笑ってしまったのがミスショットした際の言い訳で、たまたまミスったようなことを呟いていて、同伴者の「アプローチの達人」が「さっきから当たっていなかったし、今の当たりがあなたにとってのせいぜいのベストショットかな」と皮肉を呟くものでした。


 自らの飛距離は練習場である程度のことは分かるはずです。どんなに飛ばし屋でも280yは早々飛ばないもので、ほとんどが250yも出れば飛ぶ方に分類できます。
 一般的には230y程度でも飛んだと思える当たりで、傍目からも十分なナイスショットになるものです。


 テレビ中継のプロの飛距離に影響されているためか、アマチュアでも普通に280y飛ぶと勘違いしている人は多く、私の240yの会心の当たりを見て「280y飛ぶでしょ?」と聞かれますが、私が「せいぜい230yです」と答えると途端に不機嫌になるのは、私より50y後ろに本人の球があったからです。


 以前はコースの距離には水増しが多く、400yの表示であっても実際は360yということは当たり前にありましたが、現在は距離計などの普及でこうした水増しはすぐに分かってしまいます。
 年寄が「昔は飛んでいた」と自慢するのは、水増しされた距離表示のホールで残り距離から逆算してティーショットの飛距離を計算していた名残で、280yの飛ばし屋は巷に数多くいたものですが、実際はその頃もそんなに飛んでいなかったはずです。


 以前のメンバーコースだったチェリー宇土の15番パー4は、RTで363y、BTで375yと表示された打ち下ろしのホールですが、当時このホールで1オンしたというメンバーが何人もいましたし、ビジターの知り合いの中にも数人いたものです。

(宇土の15番は距離表示よりも実際は短めのパー4です)


 中にはゴルフサークルのコンペでグリーンオーバーしてOBだったという強者も居ましたが、実際は距離が290yほどしかなく、かなりの打ち下ろしなので当時の私でさえグリーン左手前のバンカーには良く入っていました。

(私は右がダメなので左斜面を狙って打つようにしていて、傾斜でバンカー近くに転がって行きました)


 例えば、このホールでRT使用から残りが60yだったとして、引き算で363y‐60y=303yになることから、ドライバーの飛距離を300yだと勘違いしてしまうものです。
 人は失敗は自慢しませんが、こうした偶々の成功体験は誰かに披露したくなるもので「パー4で300y以上は飛んだ!」ということは嘘ではないと本人は思っているのでつい自慢として同伴者などに言いたくなるものです。


 しかし、実際はせいぜい290yー60y=230yであり、打ち下ろしの影響と転がりを見積もって3~40yだとすると、せいぜい実質の飛距離は190y~200yのナイスショットだったのです。
 最近でこそ、GPS距離計測機にティーショットの飛距離が測定できるものがありますが、使うとほとんどの人ががっかりするもので、たぶん使っていない人の方が多いのではと思っています。


 ただこの勘違いが、先ほどの自分の飛距離を正確に把握していないことに繋がり、誰が見たって届かないよという距離を待つことになり、結果は待ちチョロで後続組では3打目、場合によっては4打目が終わるまでティーオフできない羽目になってしまい、こうしたことで後ろが詰ることになってしまいます。


 昨日の前組は、2サムでカートを飛んだ方の横に置いていたため、後ろの人にとって残り距離が分かりづらくなっているのも一因で、前方の人が「もう打てるよ!」と声をかけてやればよいものの、それがないため延々と待っていたのです。


 本来は、後続組はブランドホールなどではもちろん、普段のホールでもカートで前組との距離を確認しているため、打てると判断して打つ準備をしますが、実際は手前に1人いたことになり、その1人がいつまでも打たなければ「何をしてるんだ!」と怒りたくなるものです。


 要領の悪いゴルファーほど便利な道具の使い方が下手である傾向が高いのですが、それは考え方そのものの要領が悪いという証拠で、だからスコアを纏める要領もない=頭が悪いという証明になってしまうのです。