三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

ホール毎のHDCPナンバー

 台風14号の影響なのか、今日も朝から暑い日になっています。日本各地でも気温が上昇しているようですが、アメダスの全国気温ランキング1位は福岡県博多の34℃で、2位が熊本県八代の33.6℃になっています。


 今回の台風14号は死者14名をだした2004年の16号台風と同じようなルートを取る見込みで、この時は瀬戸内海で高潮被害が出ています。
 また、14号の後にも続く台風の卵が複数存在していて、今年は台風の当たり年になっているのかもしれませんが、発生数自体はまだ14個目なので、これから10月にかけてが本格的な台風シーズンだということです。


 さて、ゴルフのスコアカードを眺めてみると、「HDCP」という欄があり、ホール毎に数字が書いてあることに気づくはずです。
 私が初心者の頃は意味が分からず、少しゴルフを先に始めた友人に尋ねると「難易度の順」だと教えられ、以降はずっとそう思っていました。 


(スコアカードの一例。一番下に「HDCP」の数字が並んでいます)


 しかし、ホールの難易度順だという認識は若干違う様で、改めて調べてみましたが、まず基本として、このHDCPの数値はストロークプレーには関係がないもので、マッチプレーに使われる数値だということです。


 つまり我々が一般的にプレーしているのはストロークプレーなので、大半のゴルファーには関係がない数字であり、気にする必要がないものですが、なぜそんなものがスコアカードにわざわざ書いてあるのでしょうか。


 その理由は、ゴルフ規則「委員会の措置 5I(4)」の中に「委員会はスコアカードやどこか別の目につく場所でハンディキャップストロークを与えたり、受けるホールの順番を公表する責任がある。」と明記されているからです。


 ホール毎のHDCPの付け方は、JGAハンディキャップ規則の付属規則Eに明記されています。
 まず18Hを3ホール毎に6つのブロックに分けます。

 (くまもと中央CCのHDCPを例に説明します)


 図のように、1~3番、4~6番、7~9番、10~12番、13~15番、16~18番と6つのブロックにまず分けます。
 ここではA~Fの記号でブロック分けにしていますが、HDCP1はアウトのAに、HDCP2 はインのBに割り振るように原則として定められています。


 ブロック毎に3つのホールの中での難易度順を定めます。HDCP1はアウトのAブロックに置くことが求められるため、Aブロックの中で難易度が一番の5番パー5にHDCP1を割り当てます。
 次は、インのBグロックの中で難易度が一番高い14番にHDCP2を割り当てます。以降はアウトの次はイン、次はアウトの順で、交互にHDCPを割り当てて行きます。


 注意すべきはここでは、ブロック内の3ホールについては難易度比較がありますが、各ブロック毎の難易度は考慮されていないことです。
 そのため、例えばAブロックの難易度一番とCブロックの難易度一番のホールの比較はしないため、私が最初に聞いたホールの難易度の順番という説明は間違っていて、単にそのブロック内での難易度順だというだけです。


 なぜ、こうした順番でHDCPが割り振られたかの理由ですが、この数字がマッチプレーで使用されることに原因があります。
 マッチプレーは異なるHDCPのプレーヤーが対等に戦うため、双方のHDCPの差を求めて調整し、産出された数字の数だけHDCPホールの少ないホールから順にハンディとして1打を各ホールに与えるものです。


 上級者が対戦相手に3つのハンディを与えるのであれば、HDCP1から3のホールで、それぞれ1打のハンディを相手に与えることになります。
 なぜ前半のA(4~6番)の中にHDCP1を置くのかというと、もし後半に置いてしまうとマッチプレーは18H終了前にマッチが終わってしまうことがあるためで、貰えたハンディーホールをプレーしないままに決着が付くことを避けるためです。


 だったらCに置いても良さそうですが、私が予想するに、そこはバランスを取るためでもあり、マッチ開始早々にハンディホールになることは、上級者にとってもプレッシャーがかかるものだからです。


 ただし、いろんなゴルフ場のHDCPを見てみると、この規定通りに定められていないゴルフ場が多く見られます。
 アウトが奇数番号でインが偶数番号になることは概ね合っていますが、各ゴルフ場でホール毎の難易度が違うため、この原則通りにHDCPを定めてしまうと18H中で簡単な部類のホールに少ないHDCPを割り振ることになる恐れがあるためです。


 つまり4~6番のコースの中で一番難易度の高いホールが、もしかしたら比較的簡単なホールであることもあり、そうなった場合はEやCのホールにHDCP1を割り当てることになります。


 対戦相手とスコアの違いが出にくいホールにハンディを与えることは、本来の趣旨に反するもので、そこは各ゴルフ場に裁量の余地が残されているということです。


 上のホール毎のHDCPは、私がよく行く阿蘇ハイランドのものですが、HDCP1とHDCP2が2つ共にインにあり、かなり変則的になっていることが分かります。 
 HDCP1は16番となっていて、これではマッチプレーが16番に到達する前に終わっている恐れもあり、こうしたHDCP順は本来は避けるべきもので、意味不明になります。


 しかし、予想するに阿蘇ハイランドはメンバー制のゴルフ場でなく、パブリックのゴルフ場なので、他のメンバー制のゴルフ場のようにメンバー競技の中にあるマッチプレーという競技そのものがないものです。
 つまりマッチプレーにしか使わない無駄な数字を書くくらいなら、一般の来場者に参考になる「ホール毎の難易度」を記載する方がずっと親切で、その意味で阿蘇ハイランドは私が以前に勘違いしていた「難易度順」を表しているのかもしれません。


 そう思って阿蘇ハイランドのHDCP順を見ると、確かに16番パー4は難易度が最も高く、次に10番パー4も同様です。
 4番パー3も難しいホールであり、逆にスタートの1番が最も簡単なホールであることには異論がなく、私の感覚にあったHDCP順だと思います。


 ゴルフ規則に規定してあるからスコアカードにHDCPの数値が載っていますが、ほぼ一般のゴルファーには関係しない数字であるのだから、私がずっと勘違いしていたように、全ホールの難易度順にするほうが、一般のゴルファーには有効ではないかと私は思っています。


 ただ阿蘇ハイランドは以前は9Hのコースで後に18Hに拡張したため、もしかしたら当初のコース順とは違ってしまったため、以前のHDCP順がそのまま残っているだけとも予想されますが、それだったら見直せばよいもので、やはり難易度順かなと予想するものです。


 ちなみにこれは自慢ですが、私自身はマッチプレーは比較的得意にしていて、これまで公式戦のマッチプレーの戦績は、通算12勝4敗(うち不戦敗1)だと記憶しています。
 これは、ストロークプレーのように大叩きしても1ホールの負けにしかならないためで、以前の私はいわゆるショットが荒れるゴルファーだったからですが、アマチュアのマッチプレーは「勝つかも」と思うとミスが出るもので、それだけメンタルが大事だということです。