三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

勘違い「叩く」と「振る」は違うもの

 今日は年末になる29日ですが、現職の頃は今日から6日間の年末年始休暇に入ったもので、年間で唯一の纏まった長期休暇になっていました。
 当時は12月と1月は職場に県の定期監査が入る時期で、12月中に監査が無事に終わっていればのんびりした休暇を送れますが、1月にずれ込んでしまうと終わるまで正月気分はお預けというものでした。


 退職して一番ホッとしたのが、この定期監査などから解放されるという部分で、他に3年に一度の県の会計検査もあっていたものです。
 公金を扱う以上は、こうした検査類は避けて通れないもので、国の会計検査も国庫補助が多い実業系高校には時として入る場合があり、来る来ないは別にしてその時期はそれなりに準備したものです。


 一度だけ外部監査を受けたことがありましたが、それは民間の会計士が県の委託によって3日間にわたって行うもので、学校現場にはない制度ですが社会教育施設に勤務していた時期に行われ、調べる着眼点が監査などとは全く異なることに民間人と公務員の感覚の違いを実感させられたものです。


 私も一時期、某共済組合の監査員を務めた経験がありますが、異動がほとんどない現場では独特の処理がなされていることも多く、何の疑いもなく説明のつかない会計処理が行われていることに、勤務先を変える異動の重要性が理解できたものでした。


 さて、1人予約でいろんなゴルファーのスイングを見る機会が多いのですが、中には明らかにクラブを振っていない人がいます。
 それなのに「飛ばない、、」と悩んでいるようですが、私は内心で「振らないスイングではそりゃ飛ばないよ」と呟いてしまいます。


 スイング(Swing)の意味は、「揺らす」とか「振る」という意味で、ゴルフでのスイングとは「クラブを振る」という意味で使われます。


 私も勘違いしてしまうところですが、ドライバーのティーショットで飛ばそうと考えると「球を強く叩く」意識が出てしまい、結果的に打ってお終いのスイングになってしまうことはよく見受けられるケースです。


 私が長年にわたり疑問に思っていたことが、なぜ「しっかり振り切る」必要があるのかという部分で、ヘッドと球が衝突した後のフォロースイングの重要性が全く分かっていませんでした。


 このことをレッスンでプロに質問したら、「勢いよくぶつかるだけなら自分も跳ね返され、結果的に相手を強く跳ね飛ばせないことになる。当たった際にしっかり押し込むことができると相手だけを強く跳ね飛ばせるものだ」という趣旨の説明があり、なるほどと思ったものです。


 平手打ちを考えてみても、当てるだけなら「パチン!」と派手な音は立ちますが、相手を吹き飛ばすほどの威力は生まれません。
 しかし、当てた瞬間に相撲の張り手のように掌で相手を押し込むと、相手は崩れ落ちるように倒れるものです。

(インパクトの瞬間、ヘッドには後方に動く力が働きますが、インパクト後もヘッドが前方に動き続けるよう力を与え続けると、当たり負けによるエネルギーのロスが軽減されます)


 つまりドライバーショットも同じで、単に勢いよく球にヘッドを衝突させたとしても、ヘッドが衝撃で後ろに跳ね返り、エネルギーが全て球に伝わることはありません。
 当たってからの一押しが重要で、それがあると当たり負けしないでエネルギーが球にしっかり伝わるもので、そのためには当たった後もしっかり振り切る意識が大事だということです。


 これも私の勘違いの一つですが、力んで球を打ちに行くと、フォローは取りづらいもので、しっかり打ったという自己満足は得られますが、結果的に飛距離は思ったほど出ないものです。
 それより、少し力を抜いてスムースにスイングできれば、しっかりフィニッシュまで振り切れることができ、結果的にナイスショットで飛距離が伸びるものです。


 人は飛距離を出そうと考えると、本能的に力いっぱい球に向かってヘッドを打ち下ろそうとしてダウンで力んでしまいますが、力んだ分フォローが取れなくなり、結果として出そうとする飛距離が反対に出ないものです。


 まさしくゴルフでは希望する結果とは逆の動きをしないといけないから難しいのであり、誰でも池越えで球を上げたいと思って打ったのに池に打ち込んだ経験があるはずで、球を上げようとする身体の動きが逆にトップ球を誘発するからです。


 「飛ばしたい」と思うのであれば、力まずスムースにスイングしなければならず、インパクト後もしっかりフィニッシュを取ることが大事で、このフィニッシュが取れる範囲のスイングスピードが「しっかり振る」の目安になるもので、だからスイングではフィニッシュを取る必要性があるのです。


 切り返しから大人し目にダウンスイングを始めると、スムースにクラブは最後まで振れるものですが、力が入った瞬間に身体は固まりフィニッシュに向かう動きが止められてしまいます。
 「力みはよくない」と巷で言われることは、そういうことなのです。