三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

パットについて(続き)

昨日の記事の続きです。
パットはカップまでの距離を打つ意識を毎回持つことを書きました。そうするとラウンド自体のパットが距離感を養う練習そのものになります。


アマチュアとプロの一番大きな部分が、パットの部分だと思っています。
以前、女子プロの不動裕理プロが全盛期に練習グリーンで8時間もパット練習のみをしていたという話題がありました。


驚く記者に向かって、不動プロは「仕事ですから」と涼しい顔で言ったそうです。
「ショットイズショー、パットイズマネー」と言うように、プロにとってスコアを作る最大の肝の部分がパターであり、パットの練習はプロならやって当たり前です。


しかし、アマチュアにとってのパット練習はラウンド前の練習グリーンでせいぜい10~20分程度球を転がせればいいほうで、通常の練習場ではショット練習だけにほぼ時間を費やす傾向にあります。


ショットと違ってパットは初心者でも簡単に打つことができることが、ゴルフを始めたビギナーの時からパター練習を疎かにする原因です。


しかし、パー72のうち36打がグリーン上のパット数ということを考えれば、本来は一番練習しなければならないのが、パットであるということは事実ななのです。


ショットはいろんな技術論が様々に述べられていて、その時々の流行り廃りはありますが、パットについてはそんなに多くないようです。
それだけパットはシンプルなもので、真っすぐ引いて真っすぐ打つことができれば、球は平坦な場所であれば真っすぐに転がります。


よく雑誌なのでパットの距離感を養うために、クラブヘッドをどれだけ引いてどれだけフォロースルーするかなどの記事が載っていますが、現実には実際のグリーンには傾斜があり、また芝目や速度の違いもあるため、役に立たないケースがほとんどです。


私は、ショットもパットもゴルフは感性のスポーツだと思っています。
パターで遠くのカップを狙う場合は、誰でも強めにヒットするのはそういう感性があるからです。
1m先のカップに対して10m先のカップに対して打つようなストロークをする人は、まずいません。


つまり、人間として持っている感性は誰にでもあり、その微調整ができるかできないかの違いなのです。
感性を理屈で表そうとするのは無理な話で、その無理なことを雑誌やレッスンなのでは無理やり理屈付けしているのだと思っています。


パットでカップに入れようと狙うと、タッチの感性が狂ってしまします。なぜなら届かないと入らないから、見えないカップより先の目標を狙わなくてはならないからです。


人は、目で情報を得ています。目に見えるカップを目標にすれば、本来備わっている感性で、自然と距離感はあってくるはずです。
ターゲットはカップだと明確に意識することで、ちょうどよい距離感が養われるのだと思います。


これはグリーン周りのアプローチも同じです。最初から入れようと思わず、寄せようとすると思いのほかカップに寄りますが、入れようとすると必ず大きいか短いかのミスになりがちです。
入れようと思うことでカップまでの距離感が失われ、感性を殺してしまうからです。
アプローチの場合は球を打つ技術も必要ですが、パットは素直にパターで真っすぐヒットするだけです。


もちろん、球をヒットする際にルックアップしない、身体を一緒に動かさないなどパットする際の大事な注意すべき点はありますが、距離感は感性に任せてまず素振りで「このくらい」と思ったスイングの強さで打ってみることが重要です。


常に2パットで18ホール回るとスコアは36打になります。
常にボギーオンすれば、スコアは90打という計算になります。
アベレージゴルファーにとって、90というスコアをパーにしておけば、そのホールでの組み立てもおのずと変わってきます。


380yのパー4であれば3打で乗せればよく、1打当たり130y打てばよいことになります。
つまり130yをもし8番アイアンで打つというのであれば、8番アイアンだけしっかり練習し、乗ったらカップインを狙わずカップそのものまでの距離を打つように心がけると、比較的簡単に目標のボギーが取れることになります。


もちろん、こんなゴルフでは楽しくもなんともないでしょうが、少なくともスコアメークが目標なら実践してみることです。
8番アイアンのショットだけを練習することのメリットは、隣の7番アイアンは練習しなくてもそんなに難しくは感じ無くなり、9番以下のクラブは打つのが簡単に思えるようになります。


ショットとパットは質は違いますが、注意すべき点は全く同じです。
打つ際に目標を早めに見てしまうとミスヒットが出やすいこと、身体の正面で打つ意識を持つこと、力んで打たないことなどです。


パットに悩むアマチュアは、圧倒的にパターの練習量が足りないからなのですが、その練習を実際のラウンドでしてしまおうというカップを目標にする「刻むパット」はスコアの無駄なロスを無くす考え方です。
刻むパットも最後の一転がりでカップインすることもあるし、ミスヒットでカップに届くこともあります。


明日も阿蘇グランビィリオでのラウンドです。カップまでの距離を打つ「刻むパット」を実践してみたいと思います。