三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

90切りスコアメイクに必要なこと

 最近は外出自粛でラウンド機会は減っていますが、それには坐骨神経痛という身体の不調も併せての理由です。
 そのため、どうしても世相にかかわる内容ばかりの日記になってしまい、必然的に同世代の総理の悪口ばかり書くことになってしまっています。


 書き出すと本来の表題の内容に入る前に言いたいことだらけになりますが、こんなリーダーを選んだのは国民だということ、つまりこれから起こるであろう不幸は全て我々の責任だということを忘れてはなりません。


 さて話を戻しますが、先月末に南阿蘇CCでご一緒した申告スコア110~120の方は「100切り目標に練習に励んでいます」と紹介コメントに記載がありました。
 確かに練習場でショット練習に取り組んでいる様子はスイングからも見て取れ、そんなに悪いレベルではなかったのです。


 ドライバーショットもそれなりの飛距離が出ていて、時々見せる転がしのアプローチも90前後のスコアメイクには問題ないものでした。
 パー3でのショットも4番では左のピンに対して右からのややアゲインスト気味の風の中、ピン方向に打ち、落ち際に風に流されエッジで左に跳ねてしまうもので、ショットそのものは練習の成果が出ていたように思えました。
 現に7番のパー3では手前にナイスオンしていて、ショットだけ見てみれば、100オーバーのゴルファーだとは思えないものだっとのです。


 では何が悪くて100切りができなかったのでしょうか?


 この方に留まらず、ショットは良いのにスコアが纏まらないゴルファーの特徴の1つが、ショットに臨む前に狙う方向を考えないという点です。


 4番パー3でもピンが左のセンターでしたが、右からのアゲ気味だったため、私も達人も右の広い部分を狙い、そこにオンさせました。(私はファーストパットをミスり、2m残して3パットしてしまいましたが、、、)


 この方はナイスショットをしたのに、狭いサイドを狙ったため、風で落ち際に左に流され、エッジの傾斜で左に跳ねられ、ラフに入ってしまいました。
 タラレバですが、狙いをピン方向でなく、中央にしていたらきっとバーディーチャンスになっていたわけで、せっかくのナイスショットをむざむざミスショットにしてしまっていました。 


 実は11番パー4でもナイスショットをしたのに左のバンカーに捕まっていました。11番は左曲がりの短いパー4ですが、右は広いスペースがあり、グリーン方向に直線的に打つとバンカーに捕まるリスクは高くなります。
 短いパー4だからこそ遠回りさせるようにコースが作ってあることに気づかなかったようです。


 この方に限らず、左右のドッグレッグホールに来るとなぜかショートカットする方向を狙ってしまい、OBなどに打ち込むアベレージゴルファーは多いようです。
 見えているセンター方向を狙えばよいのにと思いますが、そこだと「あ~あ」的なガッカリ感があるようで、ショートカットするのがゴルフだと勘違いしているような気がするのは私だけでしょうか?


 つまり、100切り・90切りが出来ない練習場シングルは、こうした考え方をちょっとだけ変えれば問題なく100切り・90切りは出来るのです。
 きっとテレビなどでプロが見せる豪快なショートカットを誰でもすべきことだと勘違いしているのでしょうが、それがそもそも間違いだということです。


 打つ前にコントロールできるかどうかは別にして、しっかり狙い目を安全な方向に取ることだけでも不要なスコアロスを防ぐことは可能です。


 その前の阿蘇グランビリオでご一緒した40歳代の方も、大きくスライスする持ち球でしたが、わざわざOB方向を狙い、スライスでコースに戻す打ち方をしていました。
 毎回、バナナスライスが打てれば良いのですが、時々は曲がらずナイスショットがOBになっていたのです。
 ナイスショット=OBという無駄なことを繰り返していて、これも勿体ないなと思っていました。この方はもう少し曲がりを押さえたショットの練習が必要ですが、考え方は自分の持ち球を生かそうとしている部分は評価できるものです。


 次にスコアが纏まらない2点目ですが、パットの距離感がないという共通項もあるようです。
 せっかくボギーオンしても長いパーパットが残り、それを打ち切れずにショートして3パットダボにする場面が何度か見られました。


 練習場でショット練習するアベレージゴルファーに見られる共通点が、このパットの距離感の無さです。
 当然、練習場ではパター練習はほとんどせず、スタート前の練習グリーンでせいぜい10分ほど転がすだけなので、距離感を養う練習などする機会がないことが大きな原因ですが、それをどうにかしようという意識がないことが実は問題なのです。


 彼らに共通しているのは「パットはショットに比べると簡単だから練習は不要」という考えで、短いパットを外しても「偶々だから、次は入る」程度に軽く考えていることが大きな間違いなのです。


 彼らは、パー72というスコアの半分はパット数だという当たり前のことが分かっていないのだと私は思っています。
 もちろん知識としては頭に入っていても、ゴルフそのものを理解していないからパットを疎かにしてしまうのであり、本来は一番大事なクラブがパターだということです。


 パット数は100切りできる前後の時期が多くなる傾向にあります。それはショットがそれなりに安定しだし、パーオンなどが出来るようになるとロングパットが残る傾向が高まり、結果的に内容自体は良くなってもスコアは同じになってしまうからです。
 その意味でも、スコアのうちパット数を明確に記録しておくことは重要です。


 パット数が分かれば、ショット数も分かり自分のショットのレベルアップが数字として把握できるようになり、例え以前とスコアは変わらないけどゴルフ内容は確実にアップしていることが分かります。
 スコアが変わらずパット数が多ければ、パットの練習が必要だと気づくはずです。


 パー72のスコア構成のうちショット数を36以下に抑えるのはトッププロでも至難の業であるけど、パット数をパー36以下に抑えることはアマチュアでも可能なことです。
 プロがスコアを伸ばせるのはパット数を30前後にできるからであり、36との差でショット数のオーバーを消し、結果的にアンダースコアを出せるのです。


 つまり、パターの練習は必須であり、特にロングパットの練習はゴルファーである以上は避けて通れないものです。
 先週の火曜日に鉄人にもアドバイスしましたが、誰でもボールを手で転がしてカップにある程度に寄せる能力は持っていて、その能力を生かすよう練習に取り入れればよいのです。


 これはグリーン周りのアプローチの距離感も同様で、距離感を特別なゴルフの能力だと思うから勘違いしてしまうのです。
 人として持って生まれた感覚をゴルフに取り入れ、その能力を上手くいかすことができれば、もう少しはスコアアップするのではないでしょうか?


 その能力を生かす方法を私なりに書いておきます。
 人間の目は2つあり、両方の目で見ることで目標までの距離を認識できるようになっています。
 だったらロングパットを打つ際は、目標に正対して両目で目標のカップを見て、そこまで打つと意識しながら素振りを行います。
 そのイメージが消えないうちに、素振りの幅で実際に球をヒットすれば、そんなに大きく距離感が狂うことはなくなります。


 大事なことは、せっかくイメージした距離感で打つ間に、「オーバーするのでは?」とか「曲がるのでは?」とかいろんな考えが湧いてしまい、最初のイメージを消してしまうミスを避けることで、それは後方で素振りする際にカップでなく目標をイメージライン先の仮想カップに取ることです。


 それでも人間ですから、弱気になったりすることはあるのが難しいところですが、そうした訓練をしなければ、いつまで経っても「距離感」という感覚の強化はできないものです。