三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

逆もまた真なり

 前回の日記で90切りできない理由は書きました。それは、目の前の1打を大事にすること、コースへの謙虚さ(マネジメント)を持つこと、パターを含むショートゲームを練習することなどで、これさえ守って練習に励めば、よほどのことがない限り、スコア90切りはできて当然なのです。


 つまり、90切りを目指すためにショット練習を熱心に行っている真面目なゴルファーは、考え方を少しだけ変えてみることで目標達成に向かうことになるはずで、私が主張する取り組むべき道筋は、誰でも考えれば当然に行きつくことができるはずのものです。


 もう一つ、私が実践した別の方向から90切りするための方法というか考え方を書いてみようと思いますが、これは技術など直接的な効用ではなく、上級者が心掛けているマナーを真似ると、いつの間にかその仲間に入れるという「逆もまた真なり」という方法です。
 つまり、上級者はマナーが良いという事実から、マナーを良くすれば上級者に近づけると思ったことです。
 ある意味オカルト的な考え方ですが、上級者になるために必要なことをその当時に真似できてよかったと今でも思っています。


 100切りや90切りが出来ないゴルファーに多いマナー違反を書いてみます。


① ティーイングエリアで飛球線の後方に陣取る
② 他人のティーショットの際に話を止めない
③ コースを大事にしない(ディボット跡の修復やバンカー均しをしない)


 などですが、③は言わずもがなのマナー違反なので、ここでは特には言及しませんが、①はよく見かける光景です。
 ティーイングエリアで、バックスイングをした際に後方に誰かが立っていれば、その姿が視界に入ることになり、意識が集中すべき部分とは別のところに行ってしまいます。


 よく「自分は気にならない」という人もいますが、その主張はマナー違反をしても良いという理屈にはなりません。
 マナーとは、「その場その場においての作法であったり、その文化で生きるときの行儀のことである」と定義されます。
 例えば、誰かと会話をするとき、誰か人と会うとき、誰かとものを食べるとき、自分がやりやすいように、そしてほかの人が不快にならないように気をつけることは誰でもが意識しないで実践しているはずで、ゴルフでもマナーがこれまでの歴史の中で共通認識されているため、マナーを守らない人は「マナーがない人」として本来は恥ずべきことなのですが、マナーを知らない人が増えてしまったため、その恥ずかしさに気づかないだけなのです。


 ティーショットの際に話を止めないことも①と同様なもので、これにも「自分は気にならない」と主張する人がいますが、その人はそうした小さなことに気を配らない程度のレベルにあるのだということです。


 またよくプロは真後ろからでもテレビに映っているからという理屈を言う人もいますが、それは見せてお金をもらうプロだから特殊だということであり、アマチュアはそれぞれがお金を払ってゴルフをしているため、だれからも邪魔されることなく気持ちよくプレーする権利があるはずで、他人がその権利を犯すべきではないというのが、私の主張です。


 残念ながら、ゴルフ規則の改正で以前にあったエチケットの項が無くなってしまいましたが、それはある意味、わざわざ規則に書くべきことでないということでしょう。


 ゴルフとは繊細なスポーツです。クラブヘッドのわずか数ミリの打点のずれが、200y以上も先では、幅10m以上のずれになってしまいます。
 誰にでも、個人のプレーの時間を保証する意識がマナーとして必要になってきます。他人にその保証をすれば、自分の時も保証してもらいたいものですが、現在はマナー違反者がゴルフ場には蔓延しているのが現実です。

(よく見かけるマナー違反の光景。ティーイングエリア内にはプレーヤー1人だけがいることが本来の姿です)


 上級者ほど同伴者はもちろん、隣のコースのプレーヤーなどにも気配りするし、③のコースへのマナー違反はまずありません。
 それは、自分も他人から余計な邪魔をされずに、自分の持てる技量を最大限に発揮したいと思うからですが、ナイスショットしても結果が良いとは限らないのがゴルフなのです。
 フェアウェーセンターなのにディボット跡という不運は常に付きまとい、そうした不運にならないよう、できるだけコースの保護に気を配る上級者が多いのは、まさに「情けは人の為ならず」(情けをかけるのは他人のためでなく自分のためであるため積極的に情けはかけようという意味)という意識からで、巡り巡って自分のプレーにも不運が無いようにという願いがあるからです。


 私が上級者の振る舞いを真似ることを実践したのは、ときどき90を切るというレベルの時で、上級者のマナーを真似ることで、見えてきたことが多かったのです。
 90切り100切りが出来ないゴルファーでも、マナーでの上級者にはすぐ今日からでもなることができます。
 そうした意識が高いゴルファーであるなら、きっといつか技術的にもレベルが高いゴルファーになっていくはずで、私もそうなりたいと願っています。


 結果的に、マナーを守ることが上級者への道に繋がっているということであり、マナーが守れなければいつまで経ってもゴルフの神様は認めてくれないのです。