三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

打ち込みについての私見

昨日、阿蘇グランビリオゴルフ場でラウンド中に後続組から打ち込まれたことを書きました。

打ち込みについて、私の考えを書いておきます。


言うまでもなく、ゴルフの打球事故は死亡事故にも繋がる恐れがあり、ゴルファーは打球事故が起こらないよう最大限の注意を払う必要があります。


打球事故にも2つの側面があります。
1つは、ティーショットが曲がり、隣のホールに打ち込んで起こる打球事故です。そのためショットを曲げた場合は、「フォアー」と大声で叫んで注意喚起する義務がゴルファーにあり、判例でもこの注意喚起を行ったかどうかで打球を放ったゴルファーの責任の軽重が変わってくるようです。


私も3年ほど前に、あるゴルフ場のティーインググランドで待機している最中に、隣のホールから打ち込まれた打球が顔面に当たり、救急車で病院に搬送されたことがあります。
打球が当たった際は、何が起こったか全く分からずその場に倒れ込みましたが、しばらくして顔面への衝撃で打球が当たったのだと分かり、左顔面の痛みから失明してもうゴルフは出来ないのだと観念しました。


私の場合は、帽子を被っていて左目のすぐ上である眉の下の骨に当たったみたいだったので、いったん地面に落ちた球が跳ね返って当たったものと思われ、直接当たった場合と比べてかなり衝撃が和らいでいたのが幸いしました。


その場合でも直接に眼球に当たっていれば失明は免れなかったのですが、わずかにそれて硬い骨部分に当たったことが幸いし、救急病院での検査や翌日の眼科での検査でも異常なしという結果でした。


この時は当てた本人も同伴者の叫びですぐにやってきて、非常に驚き、病院まで救急車の後を追ってやってきたし、その後の対応も常に心配してくれて、私も不慮の事故でしたが、相手の方にとっても同様に不慮の事故だと思っています。


ドライバーショットが大きく曲がることは誰でもあり得ることで、そのためにプレー中は帽子を被っている必要があることを改めて実感したところです。


つまり、打球事故でも隣のホールからの打球は、誰でも加害者になる可能性があり、大きく曲がるショットが出ることは誰にでも可能性があるため、この種の事故は不可抗力だと言えます。


打球事故で、もう1つのケースは、前組に打ち込む場合です。
この場合は、前組がいることを後続組は分かっているはずで、自分のショットの飛距離をしっかり把握しておいて、打球が届く距離に前組がいれば、次のショットをすべきではありません。
もし、気づかずに打とうとしている同伴者がいれば、他の同伴者は「まだ打たない方が良い!」と声を掛けるべきで、組の全体で打球事故を防ぐ意識が必要です。


ましてや、前組がグリーン上にいる場面でグリーン上に向かって打つ行為は、不注意ではなく「故意」と言われても仕方ない行為です。
パー3だとティーグランドからグリーンは見えていて、必ず1打でグリーンに届く距離にはずです。
パー4では、セカンド地点からグリーンがブラインドになっている場合もありますが、セカンドで届く距離に必ずグリーンはあるはずです。


ほとんどの打ち込みは、パー5のセカンドでグリーンに届かないと思って打ったセカンドの打球が予想以上の飛びでグリーンに届いた場合ですが、その場合でもすぐに謝る仕草で自分の失礼な行為を誤るべきです。


今回の打球事故は、パー4のグリーン上でした。そのホールは、ティーショットは極端な打ち下ろしで、セカンド地点からはラフになる大きな谷のような凹みを超えた先にグリーンがあり、セカンド地点からはグリーン上ははっきり確認できます。


ただティーショットを左に打ってしまうと、傾斜した林の中からのショットになり、そこからはグリーン上が見えないこともあり、昨日のケースはそういう状況だったのでしょう。
打ち込まれたとき、フェアウェー上には3人のプレーヤーが見えていましたが、誰1人としてリアクションはありませんでした。


そのため、当初は別のホールから飛んできた球かなと思いましたが、右隣のティーはグリーンの前方にあるし、左隣のグリーンも同じくかなり手前にあり、ここまでオーバーすることは考えられなかったのです。


結局、後続組が打ち込んだことが後で分かったのですが、グリーンが見えない場所からのセカンドでは、後続組の同伴者が打って良いかどうかを判断し、グリーンが空くまで打たせないような配慮をすべきだと思いました。
つまり、打ち込んだ本人よりも同伴者の判断に問題があったと思っています。


誰でも見えない場所からグリーンを狙う同伴者の様子を見れば、グリーンが空くまで「まだ前に人がいるよ!」と声を掛けてショットを待ってもらうのが常識です。
前組がグリーンを離れて、初めて「グリーンが空いた!打っていいよ!」と声を掛けなければならないはずです。


打つ本人も同伴者に「もう大丈夫かな?」と確認すべきで、グリーンの状況が見えない場所から前組の状況が分からないまま打つのは、常識はずれだと言われても仕方ありません。


今回の打球事故は、73歳の「流離のゴルファー」の右太ももに当たったため大事に至らなかったのですが、もし骨部分に当たっていれば経年で脆くなった老人の骨なので骨折したかも分からず、そうなればショットを打った本人の責任はかなり重いものとなり、事後の後始末でかなりの費用と苦労とを費やしたはずです。


私は「流離のゴルファー」の3mほど横にいましたが、大きな音がして目の前に球が落ちたので、ビックリしました。
その時は、まさか「流離のゴルファー」に当たった球とは思わず、「なんて危険なことをするんだ!」と思いましたが、「流離のゴルファー」が右太ももに当たったと言ったので、なおビックリしました。
本人が「筋肉なので大丈夫!」といい、そんなに痛そうにもしておらず、感心なことに怒ったりもしていなかったのです。


そのため、私の方が余計に頭に来てしまい、後続組の非礼に対して怒りが増したのでした。
打ち込まれてすぐに後続組を見た際に、誰かが帽子を取ったりすればまだしも、誰も素知らぬ態度を取ったことにも怒りが増した理由です。
打った本人だけが悪いから自分は関係ないというような態度でしたが、同伴者の義務としてグリーンが空くまで打たせないよう注意喚起をすべきでした。


最近は、こんな当たり前のことさえも分からずゴルフをする「馬鹿」が多すぎます。事故を起こしたら、多大な時間と費用を無駄に使うことになるのに、結果オーライで大きな事故にならなかっただけ幸いなのに、何も反省しないことが「馬鹿は死ななきゃ治らない」というようなもので、自分自身が死ぬのは勝手ですが、他人に被害を及ぼすのだけは止めてほしいものです。


はっきり言って、ティーショットの打球事故は不可抗力ですが、セカンド以降の打ち込みは「故意」なのです。
「故意」による事故が発生した場合は、全責任を打った本人が取らなければならず、楽しいゴルフの時間が一変してしまうことを分からないのでしょうか?
分からないから「馬鹿」だということでしょうが、、、。


ゴルフ場では、スコアメークできない「ゴルフ脳」不足者も多いのですが、自分が犯罪者になることを予測できない「ゴルフ脳」不足者も一定の割合でいることが良くわかりました。
頼むから、こちらには被害を与えないでと思った一日になりました。