三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

飛距離の差って(与那覇プロを見て)

RKBレディスの2日目は、O.サタヤプロ・野澤真央プロ・与那覇未来プロの組のスコアラーになりました。
イン13番目のスタートですが、3人とも初日は調子が悪かったようで、7オーバーとなっています。


前組12番目スタートには、昨日の佐伯プロとチャンプロがいましたが、7オーバーだけでも13人もいるのです。
プロとして80台のスコアは恥ずかしいようで、ぎりぎり70台のスコアの7オーバーはある意味プロとしてこれ以上叩けないぎりぎりの線かもしれません。


サタヤプロも野澤プロも身長が170cm近くあり、体格も立派です。ドライバーの飛距離は男性並みで、豪快なショットをフェアウェーに放ち、いわゆる魅せるプロと言えます。
それに対して与那覇(よなは)プロは150cm台の身長と華奢な体つきで、遠目ではまるで子どもみたいです。
ドライバーの飛距離もときには50yも置いて行かれるときもあり、スタートホールでは内心「飛ばし屋2人と一緒で可哀そうに。」と思ったくらいでした。


サタヤプロも野澤プロも体格を生かした大きく男性のようなスイングで、失礼な言い方ですが見た目も遠目からでは女性に見えないほどでした。


与那覇プロはほぼセカンドオナーでしたが、フェアウェーウッドで正確なショットを武器に健闘します。
10番パー5ではサードショットを手前のバンカーに入れましたが、バンカーショットを1mに付けました。
このパーパットはカップに蹴られスタート早々ボギーでしたが、飛ばし屋の野澤プロも同じバンカーからボギーを叩き、サタヤプロは奥目のカラーからパターで3パット(記録上は2パット)の全員ボギーでした。


長くて難しい11番パー4では、圧倒的な飛距離の差が出て、完全に2人に50yは置いて行かれています。
ここもボギーを叩き、スコアはどこまで落ちるのだろうと心配していましたが、この後からが本領発揮していきます。


12番パー3では奥のカラーからパターでナイスバーディーとし、その後は5ホール連続パーセーブします。
18番パー4で昨日チャンプロが入れて池ポチャのダボを叩いた右サイドのフェアウェーバンカーに入れてしまいますが、アゴ近くで池越えのグリーンは狙えないと判断したようで、冷静に刻みを選択し3オン2パットのボギーで凌ぎました。


前半は1バーディー3ボギーの38で回り、O.サタヤプロも同じ2オーバー38、野澤プロは3オーバー39でした。
セカンドで距離が残っていても、正確なウッドのショットでパーオンをしてバーディーパットを打つか、外してもエッジやカラー付近でアプローチで寄せて1m内の距離を沈める展開です。


与那覇プロを見ていると、ゴルフは飛距離ではなくショートゲームだと改めて強く感じました。
O.サタヤプロは、与那覇プロがバーディーを取った12番パー3のカラーからウェッジでチャックりし、残した長いパットを3パットしてダボを叩き、2バーディーを取るもこのダボでチャラという内容です。
野澤プロも短いパットを外したりがあり1バーディーがあっても3オーバーでした。


つまりスタートホールの印象とは逆に、一番苦戦しそうな与那覇プロが一番内容がいいゴルフだったのです。


後半も同様な展開です。


サタヤプロは4番パー3で池ポチャもありましたが、最後のパー5で意地のバーディーで後半は1オーバーにまとめ、今日は3オーバー75という内容でした。
上部の女子ツアーでも十分通用するゴルフで、つまらないミスをなくせばアンダーも狙えるまさにプロらしいゴルファーです。
最後に握手してサインボールを頂きましたが、にこりと笑った顔はなかなかチャーミングでした。


野澤プロは豪快な飛距離とは別にショートゲームに若干の難があるようですが、上がりの8番パー3で1オン1パットのバーディー、9番パー5ではセカンドで豪快にグリーンオーバーして難しい奥のラフから寄せてバーディーと、こちらも飛ばし屋の本領を発揮して後半2オーバーで、今日は5オーバー77で回りました。


1番パー4で野澤プロの一打目は昨日の小竹プロのようにチーピンとなり、同じような場所からセカンドを打ちました。
小竹プロはグリーンオンしてパーセーブでしたが、野澤プロはグリーンには届かなかったものの残り40yほどのフェアウェーです。
しかしこのアプローチはショートしてしまい、カラーからの寄せも決まらず、ダボを叩いてしまいます。
1打目のミスをその後も引きづっているようで、悪くてもボギーでは終わらないといけない状況でダボはもったいないものです。
まだ若いし、もっともっとショートゲームを磨けばきっと将来の女子ツアーの主役の一人となる逸材だと思いました。


与那覇プロは、後半も堅実なゴルフを繰り返します。5番パー4でバーディーを取りました。
この5番は短いパー4ですが、フェアウェー中央にバンカーがあり左右にフェアウェーが分かれています。
残り100yほどから左からの強い風に対して、高い球で風にぶつけ、左サイドのピンにピタリと付けました。
打った瞬間、左かなと思ったのですが、強風のなか見事にボールコントロールできているのにプロの技を見ました。


7番パー4で左奥からのバーディーパットを打ち切れず、短いパットを外すという痛恨の3パットがあり、後半はイーブンで今日は2オーバー74でラウンドしました。


今日だけ見ると、飛距離より正確性が勝ったようです。
ただ本当に距離がでないのかというと、それは疑問で実はもっと飛ばそうと思えば飛ばせるのかもしれないと思った場面がありました。


6番のパー5でドライバーショットを右のラフに打ってしまいます。コースは変則左ドックでグリーンは左方向にありますが、コースの中ほどに池が食い込んでいてセカンドは右目に狙わないと大きなトラブルになりそうです。


冬のラフで芝が薄い箇所でした。ボールの先10cmに修理地の白線があり、前はコブと木が右方向をブロックしています。
つまり真っすぐに打たないと出せない状況で、そこから少しでも引っ掛けると池に入るか、真っすぐでも距離が出ないと凹みに落ちてしまいます。


サタヤプロはその凹みに打ち、結果的にボギーを打っています。
与那覇プロは、スプーンで前方の木の左側ぎりぎりを抜いて凹み先のフェアウェーまで球を運びました。
打った跡が見えたので、そこに行ってどんな状況だったか確認してみました。


薄い芝、前方の右側は木々、前方すぐにはコブ、狙うべきフェアウェーは奥行が狭い、凹み超えで距離がでないと凹み下、ちょっとでも左に飛ぶと池という難しいシチュエーションです。
もし、自分ならPWなどで木の上を超えて4打目勝負をするだろうなと思ったほどで、間違ってもウッドで真っすぐ打とうなんて考えない場面でした。


結果的にはバーディーチャンスに乗せた後にパターが入らずパーに終わりましたが、これも先に同じ方向からサタヤプロがパットを大きくオーバーしたため、用心して打ち切れなかったことが原因です。
単純に飛距離が出ないわけでなく、出せるけど正確性を優先しているような感じです。
もちろん体格的にサタヤプロや野澤プロのようには打てないでしょうが、飛ばしたいときはもう少し飛距離は出せるけど、正確性を犠牲にしてまで距離は求めないのでしょう。


ゴルフのスコアが飛距離ではなく、ショートゲームだということを改めて思わせてくれた小柄なプロの技でした。