三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

また辛勝(マッチプレー準決勝)

30分後に準決勝のスタートです。
赤水の社長杯はネット競技なので、各人のHCの差によってホールごとに1打のハンディをもらえます。
現在15.3のHCなので準々決勝では相手が14.6だったので4番ホールで1打のハンディを貰っていましたが、準決勝の相手はHC7.5なので6つのホールで各1打のハンディを貰えます。


この社長杯に出ようと思ったのは、この大きなHCがあったからです。これまでアプローチイップス発症で競技から離れてしまい、スコアは付けないお気楽なラウンド(記憶はしています。)をしているのもイップスで嫌な思いをしたくないためです。


イップスを意識してしまうと練習では簡単に打てるものが、身体がガチガチになり、早くそこから逃れたいという意識で今度は打ち急ぎしてしまうのです。
特に酷いのが打ち上げのアプローチの場面で、その状況になると身体が勝手に余計な動きをしてしまうというかなりの重症だったのです。


ところがスタート前に対戦相手のシングルさんと話したら、「自分も実はアプローチイップスです。」と言われ、その話を聞いてかなり気が楽になりました。
たしかに前回はバンカーショットは見事に打たれても、グリーン周りからの簡単そうなアプローチでトップされた記憶があり、「んん?」と思ったことがあったからです。


1番パー4は最初のハンディホールです。ここもボギー狙いなのですが、相手のセカンドがショートしたのを見て、UTでグリーンを狙ってしまいます。
やはり上級者に対しまず「ガツン」とやって、やる気を削ぐようにと思ったからですが、これが大きな間違いでした。
アゲインストだったのでUTの選択でしたが力が入り、大きく左に曲げて林に打ち込んでしまいます。
幸い、木の間で前方は開いていますが、上は杉の枝で覆いつくされています。ベアグランドでもあり、バンカー越えの難しい状況でしたが、30yを9Iで上手く打て、カラーで1クッションして2mに付きました。
相手の方も驚いたようなアプローチでしたが、先に2mをシングルさんが外し、私もお付き合いで外しましたがハンディホールなので1アップになりました。


2番パー4は調子に乗って打ったら入れてはいけない右バンカーインでした。
しかしシングルさんも同じようにバンカーインです。
顎が高いので、PWでいったん出し、52度で狙いましたが見事にダフってしまいます。
相手も先にバンカーからは出ただけで、3打目も手前にショートしていたのでチャンスと思い、その意識が力みに繋がって大きなミスをしてしまいます。
アプローチ合戦はイップス持ち同士らしいもので、お互い大きく、先に打った私のパットは下りをオーバーし、シングルさんもパットも1m弱にしか寄りません。
最初にシングルさんが入れダボとなり、分けとなる短いパットは引っ掛けて外してしまいます。
なんだか1番で取れて、気分が浮ついたようなホールでしたが、これでイーブンになります。


3番パー3はシングルさんが左に外し、私は先ほどは大きく右にふかしたので、かなり左を狙ったら左の杉の枝に当たってしまいます。
杉の木の真下のベアグランドから、1番と同じように9Iで花道から転がり乗せようとしましたが、わずかにショートし、再度のアプローチで寄せてボギーでした。しかしシングルさんもアプローチが寄らず、パーパットも外すボギーで分けでした。


4番パー5はハンディホールです。先ほど1番で無理したので、ここはハンディを生かそうと悪くても引き分け狙いとしました。
このホールは、ドライバーショットを打ち出す範囲が左右の杉の木で狭められているので、左ドックの右でもOKと思い、OBだけは打たないように慎重にショットし右のラフでした。
UTでセカンドを右のラフに運び、残り150yの砲台グリーンに7Iでピン筋に飛びましたが、大きなガツンという音が聞こえます。シングルさんはピン手前にナイスオンされ、バーディーチャンスです。
グリーンに上ってきてもどこにも球がありません。おかしいなと探すと給水栓の凹みの中にある機器と土の間に球が食い込んでいました。
救済を受け、PWでアプローチしたらわずかに入らずOKをもらい、相手のバーディーパット待ちです。シングルさんは決めきれず、お互いパーでしたがハンディホールで1アップです。
さすがにここでは相手が気の毒のような気がしましたが、1アップです。


5番パー4は「先ほどは右バンカーに入れてバーディーを取りました。」と自慢話をしながらのショットは、同じようにバンカーインでした。
先にシングルさんが手前にショートし、私も今度は8Iで手前にショートします。アプローチはシングルさんが2mに私は4mにしか付きませんでしたが、先にこのパットを決め、相手のミスパットもあり幸運な2アップ目です。
4番5番と決めると勝つと思ったパットが、先に決められ一転して入れなければ負けになるという急転直下の状況は、やってみればかなりプレッシャーになるようで、これが1打ごとに状況が目まぐるしく変わるマッチプレーの怖さです。


6番パー4もアウト最長のミドルでハンディホールになります。お互いにセカンドを外し、寄せも寄らず入らずのボギーでしたが、ここも取り3アップです。


7番パー3はここもお互いウッドのクラブをダフり、なんとシングルさんはセカンドでバンカーインしてしまいます。
チャンスと思い、上手くピン手前にオンしましたが傾斜で下ってしまいます。
シングルさんのバンカーショットは5m残し、私のパットが寄った後のパットが入らなかったためOKをくれ、4アップとなります。


8番パー4はセカンドで手前に刻んだ私とバンカーインのシングルさんとの寄せ勝負は私の方が長いパットになりましたが、パーパットはお互い入らず分けました。


9番パー5は3打目で午前中のオーバーしたミスを考え52度を選択し、カップ右奥5mにナイスオンしました。シングルさんは手前に外し、アプローチを1mに寄せます。
午前中のパーパットと同じラインのバーディーパットは、フックラインが最後に左にころりと転がり落ち、バーディーゲットです。
シングルさんから「バーディーを取られたら勝てない!」と言われ、5アップになりました。


10番パー4はハンディホールなので、ここで決めようといつもの右狙いでなく、左曲がりのフェアウェーをショートカットしようとして、見事に引っ掛けてOBにしてしまいます。
打ち直しは狙ったフェアウェーセンターでしたが、先にシングルさんが5Wで見事にバーディーチャンスに付けました。
これは負けだと覚悟して、フェアウェーからUTで狙いましたが右にふけグリーンを外します。球のところに行ってみるとバンカーまで転がっていて、SWを持っていなかったけど面倒くさくて取りに戻らず、52度で打ってカラーにこぼれ、アプローチして入らなかったので相手にパットをさせずにコンシードしました。
相手は2オンで自分は1打目OBなので勝てる要素はないため、悪いけど自分だけ練習して相手にはプレーさせないというのも、マッチプレーの駆け引きなのです。4アップに戻ります。


11番ではお互いに右の花道に外し、先に3mにしか付かなかったのを見てチャンスと思ってのアプローチでしたが見事にダフって5mを残してしまいます。
このパーパットは1m弱オーバーし、シングルさんが外しOKを出した後のパットを2番のように外してしまいました。
これはショックで5mから3パットは辛いものです。これで3アップになりました。


12番パー4は465yのイン最長のハンディホールなので、手堅くボギーオンし2パットのボギーで凌ぎ、相手が無理して4オンとなりギブアップされました。4アップです。
要所要所でハンディホールが来て、相手は波に乗れない感じです。


13番パー4はセカンドでシングルさんがバンカーインし、安全にと大きめに打ち奥にこぼしてしまいます。
これも安全にとパターで寄せたら止まらず1.5mを残します。シングルさんは2mを砂1のパーとされ、プレッシャーのかかったパーパットはやはり右を抜けてしまい、3アップに戻ります。


実はこれは以前予選を通ってマッチプレーに出ることが決まった時、当時習っていた先生から言われたことが、「マッチプレーでパターを弱めに打ってはダメだぞ!絶対オーバーしないと。相手は入らなくてもカップを過ぎるときは横から見てるのでドキっとするし、それがボディーブローのように後で効いてくるから。」ということです。
私はいつもはカップに距離合わせのパットを打つのですが、今日はショートしたことは一度もないくらい強めのパットを打っているのはそうした理由があるのです。


ここも取られましたがパーパットは強めに打ち、シングルさんから「入ったと思った。」と言われ、かなりドキっとさせたようです。


14番パー5では相手がドライバーショットは先にナイスショットします。私は1打目は右目のラフで、セカンドはUTで右に傾斜したフェアウェーの右サイドでした。
シングルさんのセカンドは左目に飛び、OB近くで一緒に探したけどありません。
ロストかなと思ってたら、なんとフェアウェーの右サイドまで転がってきていました。
シングルさんは一度は諦め、暫定球を打ちに行ったのですがそれが本球で私の球と思ったのが暫定球でした。

もし相手のロストを願っていたら心の平静が崩れていたのでしょうが、午前中の8番の経験があったのでロストでなく見つかったことに本心から「良かった」と思えました。
そのため平常心で手前のラフにあったサードショットに向き合え、9Iでピン奥にナイスオンできました。
反対に、シングルさんはすでに心のエネルギーを使い果たしたようで、サードショットはショートし、アプローチもまたショートして「OBと一緒だった。」と言いながらパットはせずにOKをくれました。4アップです。


15番パー4のティーで、シングルさんは「ここからドーミーホールですね。残り4ホールを全部取るのは厳しいな。」と呟かれます。
それを聞いて初めてそうだと気づき、取らなくても引き分けで勝てるとかなり気分が楽になりました。
しかし、そうした気分の緩みが落とし穴になるのが、アマチュアのアマチュアたる所以です。


ここは右へのOBをケアしてドライバーで左を狙い、右曲がりのホールの左ラフです。
しかし最悪のことに球に泥が付いてます。泥が付いてる方向でスライスやフック球が出るとは知っていましたが、どちらか分からずとりあえずUTで打つと大きくスライスして右のラフでした。
ここからの40yを打ち切れずわずかにグリーン手前です。
シングルさんはパーチャンスに付けていて、パーを狙った転がしのアプローチはわずかにラインを外れ、シングルさんはパーセーブして3アップになりました。


まだ3ホール残して1つでも引き分けると勝ちなので、ここの負けは仕方ないと自分に言い聞かせました。


16番パー3はアゲインストの風の中、210yを先にシングルさんが5Wでバーディーチャンスに付けられ、私のUTのショットは午前中と同じ左のサブグリーンにオンでした。
ニアレストポイントを求めドロップしましたが、そこからは手前のエッジにクッションさせないとピンに寄らないため、一か八かのアプローチは短くバンカーインとなり、バンカーショットは大きく自分のパットをして入らないところでOKを出し、相手にはバーディーパットを打たせませんでした。プレーさせないのも作戦です。


これで2アップになってしまいますが、まだ2ホールあるし残り全部取られてもエキストラホールの1番がハンディホールなので、どうやっても自分が有利だと考えていて「負けるはずがない。」と心の中で自分に言い聞かせました。


17番パー4はシングルさんは右目にドライバーが飛びます。私は午前中に回ったときと同じ左のラフでした。
先ほどはやや右に飛んで右サイドにオンだったので、今度は7Iで左目を狙い、思ったラインで見えないピン方向を示す奥の目印方向に飛んでいきます。
グリーンに行ってみると、シングルさんは左にオンし、私の球はピン手前3mにナイスオンでした。
シングルさんの10mのバーディーパットは転がりよくカップに近づきましたが、左にわずかに外れOKを出しました。
私の3mは先ほど右から左に早かったことを思い出し、軽いフックと読んで打ったパットは見事に決まり、1ホールを残し3アップとなり3アンド1で勝つことが出来ました。


最後の方はシングルさんの頑張りで、どうにかうっちゃり勝ちでしたがハンディがなければ完敗のはずです。
正直なところ、相手のハンディ7.5というのは私と同じくらいのハンディのはずです。

チェリー宇土で最後がHC6.2だったし、楽天でもHCインデックスは6.4なので、赤水のHCが貰いすぎなのかもしれません。
でも宇土はもう籍が無くなっているし、楽天も昨年のままのもので、赤水での直近の月例で88というスコアだったのです。


赤水の競技規定では、3大競技では直近6か月で赤水の競技においてスコア提出がない者には優勝資格がないとあります。
つまり、適正なHCでない者を排除している規定があるのです。それを避けるため月例に参加し、優勝を狙っての精一杯のスコアが88だったのです。


実際、HCが10以下だったら競技に出ようなんて思わなかったわけで、赤水で16年前に最初に貰ったHC13より大きい数字だったから出てみようかなと思ったわけです。


決勝の相手は帰るまで結果が分かっていません。
予選2位だった70歳を超える病院の先生と5位だったHC18の方のどちらかだと思います。
病院の先生は元シングルさんで、熊日トーナメントなどに現在も出場されている競技志向の方です。
今は私と同じようなHCなのですが、あの年齢でバックティーからプレーされているのかと思うと尊敬します。
もしHC18の方が勝ち上がると、私がハンディを2つか3つは差し上げることになります。
どちらにしても、決勝は36ホールの長丁場ですが、今日のようにボギー狙いのゴルフをすることで、良い結果が出るのではと思っています。