三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

プロと言えどもミスはするのがゴルフ

アマチュアにとってプロゴルファーは雲の上のような存在に感じますが、実際はアマチュアと同じようなミスもたくさんするようです。


テレビのトーナメント中継に映るプロは、その週で調子が良い優勝を争う者が多くなり、下位の選手はよほど話題性がある選手以外はテレビに映ることはまずありません。
つまり調子が良いのだから優勝争いを繰り広げるのであり、だからこそテレビに映り、それを見ている視聴者(アマチュア)は、プロとはそんなレベルだと思うのです。


しかし優勝を争う陰で、ほぼ半数のプロが予選落ちすることになります。
もちろんプロだからアマチュアのように90などというスコアは叩かないのですが、80近いスコアを叩く場合もあります。
そんなときのゴルフ内容は、1ホールだけ見るとほぼアマチュアに近いミスも多いのです。


シニアプロがアマチュアのホームコースでガチンコ対戦する「ゴルフ侍」を見ていると、さすがプロといういぶし銀のプレーも多く見れますが、中にはアマチュアみたいなミスも多く、普段の調子の良いプロしか映らないトーナメント中継とは違うプロのプレーが見られます。


今日放送があっていた対戦では、青山薫プロがアマチュアのホームコースに乗り込んで対戦をしていました。
スタートホールの10番で青山プロが早速1アップしましたが、11番・12番と青山プロのドライバーショットがスライスして林の中に打ち込み、パーはおろかボギーさえも取れないという展開になってしまいます。


もちろんボギーで上がろうと思えばそんなゲームプランで攻めたのでしょうが、マッチプレーということから不利な展開からは無理した攻めになってしまったようです。


そんな苦戦する青山プロが1ダウンで終えた14番をホールアウトした後に、キラリとする名言を残します。
セカンドでグリーンオンもピンまでかなりショートされたのですが、その時に選択したクラブを「これでいいや」と思ってしまい、「これで打つ」という意思がなかったというのです。


よく2つのクラブ選択で迷う場合もありますが、そんなとき「これでいいや」と思いながら打つ場合も多く、結果ミスをしてしまうことに繋がります。
プロも同様なようで、「このクラブで打つ」と心に決めて迷わずに振りぬくことが大事だと言っていました。


15番パー5で1.5mのバーディーパットを青山プロが決めて、オールスクエアに戻します。青山プロはショートパットのイップス持ちなので、この1.5mを決めきるか興味がありましたが、ホールアウト後「考えないで打った」と言っていました。


16番パー3ではアマのバンカーショットが6mに付いたのに対し、プロのアプローチは3mでしたが、アマが外しプロはきっちりと決めてプロの1アップになりました。


アップドーミーとなった17番パー4ではプロがアマチュアより20yもオーバードライブしていましたが、セカンドをややショートして10mのバーディーパットは1mオーバーしてしまい、また上手く打てるのかなと心配しましたが、スライスラインを見事に決めてこのホールを分けにしました。
アマチュアの方もなかなかの実力者で、一歩も引けを取らないゴルフを展開しています。


最終ホールの18番パー5では、プロはまたドライバーショットが右に飛んでフェアウェーに運んだアマが優位に立ちます。
プロのセカンドはつま先上がりのラフで、前方に木が邪魔する厳しい状況を木の下を抜いたショットを放ちますが、残り280yのバンカー淵のラフまでしか飛びません。


プロがここで3打目を距離を出そうと欲張ったのか、なんと池ポチャしてしまい、5オンした後の8mほどのボギーパットも外して、このホールダボにしてしまいます。
それに対してアマが2.5mを決めたバーディーで、このホールをとって、結果は引き分けになりました。


青山プロは、ゴツイ顔に似合わずユーモラスな解説などでレッスン番組を持つ人気プロです。
この日はドライバーの調子が悪かったようで、前半の不調を中盤からどうにか修正されていましたが、最後にまた大きくスライスさせてしまいました。
ラフからラフへ、その後に無理して池ポチャとアマチュアが陥る悪循環にプロも同じようにハマり込みます。


マッチプレーで相手がミスなくショットを繋げていたので、無理をしたのだと思いますが、この辺りがミスをミスと認めて1打のロスで済ませるストロークプレーとは違うところです。
もしストロークプレーでの勝負だったら、間違いなく青山プロは一旦出してボギーオンを狙い、もしかすると1パットのパー悪くてもボギーというゲームプランを立てたのでしょうが、マッチプレーでは1打でも相手に負けるとそのホールを失ってしまうため、無理攻めをしたのです。


こうしてみれば、アマチュアがストロークプレーなのに無理攻めすることの無謀さがよく分かります。
プロでさえ、無理攻めするとボギーさえも取れないのがゴルフという競技なのです。


以前はプロと一緒にラウンドする機会も多くあり、プロもドライバーショットを曲げる場合もあるのですが、そんなとき「仕方ない」と呟いて無理せずに一旦フェアウェーに出すというケースをよく見ていました。
アマチュアだと、どうしてもグリーン方向を狙って少しでも距離を欲張るのが一般的ですが、プロはそのリスク管理がしっかりしていて、ミスでの1打ロスは仕方ないけど2打ロスには絶対にしないというゲームプランがしっかりしているのが、一緒にラウンドしていて凄いなと思っていました。


1打への執念があるからスコアが纏まるのであり、そこにはしっかりとした自分がやれる技術に対する把握力があります。


アベレージゴルファーほど自らの技術力を把握しないまま「希望」を持ったショットをしてしまい、結果として1回のミスが次のミスを生むというミスの連鎖にハマり、大きなスコアロスに繋げてしまいます。


プロといえどもミスは数多くするけど、そのミスを大きなスコアロスに繋げないのがプロがプロたる所以です。
プロも無理をするとアマチュアと同じ状況になるということが、今日のマッチプレーを見てよく分かります。
プロが大きくスコアロスしないのは、無理な攻めはしないことなのです。


それが分かっていても私は今でも無理をしてしまうのですが、、、。ゴルフは難しいのです。