三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

厳しい女子プロの争い(小橋絵利子プロ)

ステップアップツアーは今年度の全試合が終了し、賞金ランキングも確定しました。


賞金ランキング1位には来年度のレギュラーツアーの出場権が与えられ、2位~5位の選手にはサードQT免除の資格が与えられ、6位~10位の選手にはセカンドQT免除の資格が与えられています。


レギュラーツアーとステップアップツアーの大きな違いは、その賞金額です。
レギュラーツアーが賞金額の少ない3日間トーナメントでも賞金総額は6千万円(優勝賞金1,080万円)であり、現在開催中の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の賞金総額は1億8千万円(優勝賞金3千万円?)という高額賞金の大会もあります。


それに引き換えステップアップツアーは、試合数・賞金額が飛躍的に伸びたと言えども、3日間トーナメントで総額2千万円(優勝賞金360万円)、2日間トーナメントが総額1,500万円(優勝賞金270万円)程度です。
中には賞金総額3千万円のトーナメントも1試合ありますが、レギュラーツアーの賞金には遠く及ばない状況です。


賞金ランキングを比較してみれば、その差がハッキリします。
今年のステップアップツアーの賞金ランキング1位は初めて2千万円を超えましたが、その金額ではやっとレギュラーツアーでは50位以内に入る程度です。


つまりプロとして賞金を稼ぐためには、レギュラーツアーに出場することは必須であり、だからこそ、その出場権を与えられる資格の喪失は、女子プロゴルファーにとって死活問題と言えるのです。


レギュラーツアーの出場権はいくつかありますが、ツアー出場選手たちがまず目標にするのがその年の賞金ランキング50位内の賞金シードです。


今年から制度改正が行われ、51位から55位までの選手には第2シードとして夏頃に行われるリランキングまでレギュラーツアーへの出場権を認めるということになりました。


今年のレギュラーツアー優勝者および永久シード者に該当しない選手で、レギュラーツアーの出場権を失った選手は、QT(クオリファイングトーナメント)で翌年の出場試合数を争う試合に挑むことになります。


「QTとは」をLPGAのHPから抜粋すると


クォリファイングトーナメントは、「魅力あるツアーへの活性化」を目的に、翌年度のLPGAツアーおよびLPGAステップ・アップ・ツアーへの出場ライセンスを取得するためのトーナメントです。トーナメントは4ステージから成り、ファーストQT、セカンドQT、サードQT、ファイナルQTとして、ストローク・プレーで実施します。


と説明があります。


つまり、プロのトーナメントに出場できるかの資格を争うのがQTであり、ファイナルQTに出場できなければ、どの試合へも出場することはできないのです。(主催者推薦枠で出場という道はあるが、回数が制限されている。)


今年のレギュラーツアーの賞金シードを保持してる選手は、もし賞金シードを喪失してもファイナルQTへの出場権はあり、次年度のツアー出場権を得るチャンスは残されます。


しかし、ステップアップツアーで賞金ランキング10位以内に入らなかった選手(その年度の優勝者は除く。)やレギュラーツアーで賞金ランキング71位以下になった選手(10月29日時点)などは、セカンドQTからチャレンジする必要があります。


セカンドQTは54ホールのストロークプレーで実施され、その上位者がサードQTに進みますが、その人数は11月19日まではっきりしません。
これはサードQTの出場資格を得ている選手が、11月19日に最終日を迎えるレギュラーツアー「大王製紙エリエールレディス」でシード権を得たりファイナルQTへの出場権を得る場合もあり、確定していないのです。


サードQTは来週行われる「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」終了後の賞金ランキング70位までの者に参加資格が与えられますが、もしこの試合までに70位内に入らない選手は、セカンドQTに出場しないと次年度のトーナメント出場はまず不可能になります。


つまり現在賞金ランキング68位の小橋絵利子プロは、来週の試合終了後に70位以内を確保していないと、セカンドQTからという厳しい戦いになりますが、そのセカンドQTは10月31日からと目前に迫っているのです。


来週の三菱電機レディースには小橋プロもエントリーしていますが、もしこの試合が終わって賞金ランキングが71位以下に落ちてしまうと、すぐにセカンドQTに挑むことになり、セカンドQTを通過できない時点で来年のレギュラーツアー出場はおろか、ステップアップツアーへの出場権も失う恐れ大という崖っぷちに位置しているのです。


もちろん来週の試合終了後に賞金ランキング70位以内に入ってサードQTの出場権を得るか、残り試合の「伊藤園レディース」や「大王製紙エリエールレディス」に出場して賞金を加算し、賞金ランキング60位内に入ってファイナルQT出場権を得る、もしくは55位以内の賞金シードを得るという方法も残されてはいますが、、。


ちなみに現在の賞金ランキング69位にはレギュラーツアー2勝で今週12位タイに位置する前田陽子プロが、70位には同じく1勝で今週37位タイの金田久美子プロが、71位以下にも工藤遥加(76位)、アン シネ(80位)、藤田光里(84位)という各有名プロ達がいて、いつ大きくランクアップするか分かりません。


その意味で、小橋プロにとって明日の最終日での賞金額積み上げは必須の課題であり、今週と来週の試合を頑張らなければ、来年度はレギュラーツアーもステップアップツアーの試合にも出れないかもしれないという危機的状況なのです。